今井龍一教授らの研究開発事業が「GENIAC」に採択されました

社会空間情報研究室の今井龍一教授を研究代表とする法政大学、宇宙サービスイノベーションラボ事業協同組合(SSIL)、パシフィックコンサルタンツ株式会社の3者による研究開発事業が、経済産業省およびNEDOが主導する国家プロジェクト「GENIAC(Generative AI Accelerator Challenge)」の「データエコシステムの構築等に関する研究開発」に採択されました。

採択テーマは、「インフラ点検効率化と自律型ロボット制御を支援するAIレディなハイブリッド空間・合成データセットの構築」です。

本事業では、橋梁や上下水道などの点検記録や3次元データを、インフラ点検向けのフィジカルAIの学習・評価に活用できる「AIレディデータ」として整備します。これにより、点検AIや自律型ロボット、ドローンの開発・評価をデータの面から支援することを目指します。

研究開発の背景・内容

近年、インフラ構造物の老朽化や点検を担う技術者の不足が課題となっています。また、点検現場に蓄積された図面、台帳、点検写真、補修履歴などは、形式や用語、管理方法が統一されておらず、施設ごとの情報の参照やAIの学習に活用しにくい状況にあります。

こうした課題に対して、本事業では、以下の3種類のデータセットを整備します。

  • 空間基盤データ: 全国広域の位置・形状の参照基盤と、選定した地域・区間の高精細な3次元データ
  • 構造化インフラ点検データ: 図面、台帳、点検記録、補修履歴を施設や部材ごとに関連付けたデータ
  • 特殊環境学習データ: 下水道管の内部や橋梁下部などの実データと、物理シミュレーションによる合成データ

これらのデータを位置や構造物の情報に基づいて関連付けるとともに、実データでは取得が難しい照明条件や水面反射などを合成データで補完します。また、データの品質や利用条件を整理し、継続的に更新・提供できる仕組みを構築します。

本事業では、法政大学がデータの構造化、位置・構造物との関連付け、品質評価の設計と技術監修を担当します。また、SSILが空間情報を統合するデータ基盤の構築・運用、パシフィックコンサルタンツ株式会社が実データの収集や地方公共団体・インフラ管理者との調整などを担います。

本事業を通じて、AI開発者によるデータの探索・整理にかかる負担の軽減や、点検記録の検索、損傷情報の抽出、特殊環境に対応した認識技術の開発促進を目指します。

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